「撮影に何を持っていけばいいんだろう…」 モデルを始めたばかりのころ、私は撮影現場に向かう電車の中で、いつもこの不安を抱えていました。バッグの中身を何度も確認しては、「これで足りるかな」「忘れ物はないかな」と心配になっていたことを、今でもよく覚えています。
私は佐藤香織と申します。現役モデルとして、これまで100以上の撮影現場を経験してきました。学生時代から芸能事務所に所属し、現在は副業としてエステサロンやアパレル会社の撮影モデルとして活動しています。この10年間で学んだことは、「モデル 必需品」は単なる持ち物リストではなく、プロとしての準備力そのものだということです。
撮影現場では、メイク直しのタイミングで必要なアイテムがなくて焦ったり、スマホのバッテリーが切れてスケジュール確認ができなかったり、小さなトラブルが意外と多いものです。初心者のころは、先輩モデルのバッグの中身が気になって仕方ありませんでした。
この記事では、私が実際に愛用しているバッグの中身を包み隠さず公開します。撮影やオーディションで欠かせない持ち物、現場で本当に助けられたアイテム、そしてプロ意識を支える小物まで、リアルな必需品をすべてお伝えします。「これさえあれば大丈夫」と安心して現場に向かえるように、私の経験をぎゅっと詰め込みました。
モデルのバッグの中身を公開!必需品一覧

撮影やオーディションに欠かせない持ち物
私の愛用バッグを開けると、まず目に入るのがメイクポーチです。このポーチには、撮影の合間にサッと直せるアイテムを厳選して入れています。
クッションファンデは、手を汚さずにツヤ肌を復活させられる優れもの。スタジオの照明で肌が乾燥しがちなので、保湿力の高いものを選んでいます。リップは最低3本。ヌードベージュ、コーラルピンク、レッドの3色があれば、どんな衣装にも対応できます。グロスは透明タイプを1本入れておくと、リップの上から重ねて質感を変えられるので便利です。
ハンドクリームは、撮影中に何度も手を洗うことを考えると欠かせません。香りが強すぎないものを選ぶのがポイントです。撮影現場では、カメラマンやスタッフとの距離が近いこともあるので、香りのエチケットは常に意識しています。
モバイルバッテリーとスマホ、充電コードは三種の神器といっても過言ではありません。スケジュール確認、移動時の地図チェック、スタッフとの連絡、そして待ち時間の過ごし方まで、すべてスマホに依存している現代のモデル事情。バッテリーが切れたら仕事になりません。私は10000mAh以上の容量があるモバイルバッテリーを常備しています。
マスクケースは、コロナ禍以降の新しい必需品になりました。撮影中は外しているマスクを清潔に保管できるので、今では手放せません。ハンカチは吸水性の良いタオル地のものと、薄手のコットン製の2枚を使い分けています。手鏡は、スタジオの鏡が遠いときや、ヘアメイクさんに頼む前に自分でチェックするときに重宝します。
小分けポーチには、アクセサリーやヘアピン、ヘアゴムなど細かいものを入れています。バッグの中でバラバラになると探すのに時間がかかるので、ポーチで仕切るのは本当に大切です。特にヘアピンは、前髪を固定したり、後れ毛をまとめたりと使用頻度が高いので、黒とゴールドを各10本以上は常備しています。
撮影中の軽食と水分補給も忘れてはいけません。私はナッツ類とボトルウォーターを必ず持っていきます。長時間の撮影では、お腹が空いて集中力が切れることもあるんです。ただし、衣装を汚さないように、手が汚れない個包装のものを選ぶのがコツです。
現役モデルが愛用するバッグ・ポーチ
「バッグ選びって、モデルの仕事を左右する重要なポイントなんです」と言うと、驚かれることがあります。でも本当に、バッグのサイズ感や機能性は撮影の快適さに直結するんです。
私が愛用しているのは、A4サイズが入るトートバッグです。台本やスケジュール表、時には着替えの衣装も入れられるサイズ感が理想的。重さは軽いほうがいいので、ナイロン素材やキャンバス地を選んでいます。移動が多い仕事なので、肩に負担がかからないことも大事なポイントです。
バッグの中で仕切れる構造は、本当に便利です。内ポケットがいくつかあると、スマホや手鏡、リップなど頻繁に使うものをすぐに取り出せます。以前、仕切りのないバッグを使っていたときは、バッグの底からモバイルバッテリーを探すのに毎回苦労していました。
実際に私が使っているブランドは、LongchampのルプリアージュとMarc JacobsのThe Tote Bagです。Longchampは軽量で容量が大きく、撮影に必要なものがすべて入ります。Marc Jacobsのほうは、ちょっとしたオーディションやミーティングのときに使っています。
色味は断然ベージュかブラックがおすすめです。どんな衣装にも合わせやすく、汚れも目立ちにくい。夏の屋外撮影では、黒いバッグだと熱を吸収して中身が熱くなることもあるので、ベージュやグレーなど明るい色を選ぶこともあります。
メイクポーチに関しては、透明または半透明のものが圧倒的に使いやすいです。中身が見えるので、どこに何があるかすぐわかります。私は無印良品のEVAケースを愛用していて、サイズ違いで3つ持っています。小さいサイズにはリップ類、中サイズにはベースメイク、大きいサイズには綿棒やティッシュなどの小物を入れています。
美容・メイク系の必需品

肌とメイクを守るケアアイテム
「モデルの肌は仕事道具」という言葉を、先輩モデルから教わったことがあります。この言葉は、今でも私の美容意識の根幹にあります。
スタジオや屋外撮影で欠かせないのが、保湿アイテムです。特にスタジオ撮影では、照明の熱で肌が乾燥します。私はミスト化粧水とフェイスクリームをメイクポーチに常備しています。ミストは撮影の合間にシュッとひと吹きできるので、メイクの上からでも使える優れものです。
ツヤ肌をキープするために、クッションファンデとリップバームは必須です。クッションファンデは、厚塗り感なく肌を整えられるので、撮影前のメイク直しに最適。私が使っているのは、韓国コスメのクリオのキルカバーシリーズです。カバー力がありながら、ナチュラルなツヤ感が出るところが気に入っています。
リップバームは、リップメイクの前に下地として使うのはもちろん、撮影中に唇が乾燥したときのレスキューアイテムとしても活躍します。色つきのものよりも、無色で保湿力の高いものを選んでいます。
撮影前のメイク直しグッズとして、綿棒とティッシュ、フェイスパウダーをポーチに入れています。綿棒は、マスカラが目の下についたときや、リップのはみ出しを直すときに欠かせません。先が尖ったタイプと、丸いタイプの2種類を用意しておくと、細かい修正がしやすいです。
フェイスパウダーは、テカリを抑えるために必要です。特に夏の撮影では、汗でメイクが崩れやすいので、パウダーでこまめに抑えることが大切。私はルースパウダーよりもプレストパウダーのほうが持ち運びやすいので、コンパクトタイプを愛用しています。
撮影現場では、ヘアメイクさんがいることも多いですが、自分でサッと直せる技術とアイテムを持っておくことは、プロとしての基本だと思っています。待ち時間に自分でメイクを整えられると、スタッフの手を煩わせることも減りますし、撮影の流れもスムーズになります。
撮影現場での香り・印象ケア
香りは自己管理の一部、と私は考えています。清潔感のある香りは、モデルとしての印象を左右する大切な要素です。
私が撮影に持っていく香水は、シトラス系かホワイトフローラル系の軽やかなものです。重たい香りや甘すぎる香りは、密閉されたスタジオでは周囲に迷惑をかけることもあるので避けています。ロールオンタイプの香水なら、バッグの中で漏れる心配もなく、必要なときに手首や首筋にサッとつけられます。
ボディミストも便利です。香水よりも香りが控えめで、全身に使えるのがポイント。特に屋外撮影の前に使うと、爽やかな印象を保てます。私はサボンのボディミストを愛用していて、石鹸のような清潔感のある香りが気に入っています。
マスク生活が続いている今、マスクの中の香りケアも意識しています。マスクスプレーを使ったり、ミント系のタブレットを持ち歩いたり。撮影中はマスクを外すことが多いですが、移動中や待機中はマスクをつけているので、自分が快適でいられる工夫も大切です。
香りのエチケットとして、制汗剤も欠かせません。特に夏の撮影や、動きのある撮影では、汗のケアは必須です。無香料タイプのスティック制汗剤を、朝と撮影前に必ず使っています。
カメラマンやスタッフとの距離が近い撮影現場では、香りの配慮は人への思いやりでもあります。「香りがいいね」と言われることはあっても、「香りがきつい」と思われないように、いつも控えめを心がけています。
ファッション・衣装関連の必需品

靴・衣装まわりの準備
モデルにとって靴は武器です。この言葉を最初に聞いたとき、私は少し大げさだと思いました。でも、撮影を重ねるうちに、その意味が深く理解できるようになりました。
私のシューズコレクションは、基本の3種類を揃えています。ヒール、パンプス、スニーカーです。ヒールは7cmと10cmの2種類を持っていて、撮影内容に合わせて使い分けます。色はベージュと黒。この2色があれば、ほとんどの衣装に対応できます。
パンプスはローヒールのもので、長時間の立ち仕事でも疲れにくいものを選んでいます。特にエステサロンの撮影では、ナチュラルな雰囲気が求められることが多いので、シンプルなパンプスが活躍します。
スニーカーは、カジュアルな撮影やアパレルのロケ撮影で必要になります。白のレザースニーカーは、清潔感があってどんなコーディネートにも合わせやすいので、1足は持っておくことをおすすめします。
撮影内容に合わせた衣装の持参も、事前に確認が必要です。トップスは白・黒・ベージュの無地を基本に、撮影のテーマに合わせたものを追加します。パンツはデニムとスラックスがあると便利です。
意外と忘れがちなのが、下着の色です。白い衣装のときは肌色の下着、黒い衣装のときは黒の下着と、衣装に透けない色を選ぶのは基本中の基本。私は撮影用に、ヌードカラーとブラックの下着をそれぞれ3セットずつ用意しています。
自分のサイズで整えることが、撮影成功の鍵です。サイズが合わない靴や衣装は、姿勢や表情に影響します。足が痛いと自然な笑顔が作れませんし、きつい服は体のラインが不自然に見えてしまいます。
撮影前にしておく準備リスト
撮影の前日までに、私が必ずチェックしているケアがあります。肌、髪、爪、ムダ毛。この4つは、プロのモデルとして最低限のマナーだと考えています。
肌のケアは、撮影の1週間前から意識を高めます。いつもより丁寧にクレンジングをして、保湿を念入りに。前日の夜は、シートマスクでスペシャルケアをします。睡眠もしっかりとって、クマやむくみを防ぎます。
髪のケアは、美容院でのメンテナンスが基本です。カラーが伸びて根元が目立っていないか、毛先が傷んでいないかをチェック。撮影当日の朝は、ヘアオイルで髪をまとめて、ツヤを出しておきます。
爪は、長さを整えて清潔に保ちます。ネイルは撮影内容によって変えますが、基本はヌードカラーかクリアが無難です。派手なネイルは、撮影のテーマに合わないこともあるので、事前にスタッフに確認します。
ムダ毛の処理は、撮影の前日に行います。当日だと、肌が赤くなったり、剃り残しに気づいたときに対応できなかったりするからです。特に、手の指や足の指など、意外と見落としがちな場所も忘れずにチェックしています。
現場で慌てないために、私は以下のようなチェックリストを作っています。
カテゴリ
アイテム
チェック
美容系
リップ・ファンデ・ヘアブラシ
☑️
美容系
ミスト化粧水・ハンドクリーム
☑️
衣装系
靴・インナー・ハンカチ
☑️
衣装系
下着・ストッキング・靴下
☑️
撮影系
台本・スケジュール・充電器
☑️
撮影系
モバイルバッテリー・名刺
☑️
小物系
ヘアピン・ヘアゴム・鏡
☑️
食事系
ナッツ・水・ミント
☑️
このチェックリストを、前日の夜と当日の朝の2回確認します。1回だけだと、どうしても忘れ物が出てしまうんです。2回確認することで、安心して撮影に臨めます。
準備の習慣化は、モデルとしてのプロ意識を育てることにもつながります。毎回同じ流れで準備をすることで、忘れ物が減り、撮影へのメンタルも整います。
撮影現場でのリアルなエピソード

忘れ物で焦った!インナー忘れから学んだ「見えない準備の大切さ」
「インナーを忘れた…」と気づいたのは、撮影が始まる1時間前でした。
その日は淡いベージュのブラウスを使った春のスタイリング撮影。
照明が強く当たるスタジオだったため、白いライトの下では少しでも透けると目立ってしまう。
衣装を手にした瞬間、心臓がギュッと掴まれるような焦りを感じました。
スタイリストさんに正直に伝えると、「近い色のキャミソールがあるから、これでなんとかしましょう」と対応してくださり、なんとか無事に撮影は終わりました。
けれど、その日を境に“プロとしての意識”が変わりました。
「衣装を美しく見せるのも、モデルの仕事」
その言葉を現場で初めて本当の意味で理解した気がします。
インナーは、撮影衣装に合わせて“見えない部分”を支える大切なアイテム。
それを忘れることは、つまり“撮影全体の完成度”を下げてしまうということ。
自分の管理不足で、現場の流れを止めてしまう怖さを痛感しました。
それ以来、私はバッグの中に「ベージュ・白・黒」3色のインナーを常にセットで入れるようになりました。
また、スタイリストさんとの事前確認も欠かしません。
撮影テーマに「透け感」や「薄手素材」が含まれる場合は、「インナーの色指定はありますか?」と必ず聞くようにしています。
モデルの準備力は、撮影現場の信頼につながります。
“見えない努力”こそ、プロとしての第一歩。
この経験があってから、私は「服を着る前に、見えない部分を整える」ことの大切さを身をもって理解しました。
現場で助けられたアイテムTOP3
撮影現場で「持ってきて本当によかった」と思ったアイテムを、ランキング形式でお伝えします。
第1位:モバイルバッテリー
スマホが命、というのは決して大げさではありません。撮影場所への移動、スタッフとの連絡、スケジュール確認、待ち時間の過ごし方まで、すべてスマホに依存しています。
ある夏の日、屋外での撮影が予定より大幅に延びたことがありました。暑さでスマホのバッテリー消費が激しく、もしモバイルバッテリーがなかったら、帰り道の確認もできなかったと思います。1万mAh以上の容量があるものを選んでおけば、1日は余裕で持ちます。
第2位:リップ
リップは、表情をつくる命です。唇が乾燥していると、自然な笑顔が作れません。カメラマンの方から「もう少し柔らかい表情で」と言われたとき、リップを塗り直すだけで印象が変わることがあります。
色味の違うリップを3本持っていると、衣装や撮影の雰囲気に合わせて変えられます。ヌードベージュ、コーラル、レッドの3色があれば、どんな場面にも対応できます。リップ1本で、モデルとしての表現の幅が広がるんです。
第3位:小分けポーチ
どんな現場でも整理整頓ができるのは、小分けポーチのおかげです。バッグの中がごちゃごちゃしていると、必要なものを探すのに時間がかかります。撮影の流れを止めてしまうことにもなりかねません。
小分けポーチに、ヘアピン、ヘアゴム、アクセサリー、絆創膏などを分けて入れておくと、すぐに取り出せます。特に、靴擦れしたときの絆創膏は、本当に助かります。慣れないヒールで長時間立っていると、どうしても足が痛くなることがあるんです。
これらを「欠かせない3大必需品」として、私は毎回必ずバッグに入れています。現場で困ったことがあったとき、この3つがあれば大抵のことは乗り切れます。
モデルになる前に知っておきたい”準備の習慣”
モデルとは「自分をマネジメントする職業」
「モデルって、ただ綺麗に写ればいいんでしょ?」と言われたことがあります。でも実際は、自分という商品を徹底的にマネジメントする職業なんです。
モデルになるために必要な心構えとして、まず理解してほしいのは、「すべては自己責任」ということです。遅刻、忘れ物、体調管理、外見の維持。これらすべてを自分でコントロールしなければなりません。
撮影現場では、カメラマン、ヘアメイク、スタイリスト、編集部のスタッフなど、多くの人が関わっています。一人の遅刻や準備不足が、現場全体のスケジュールに影響を与えてしまいます。だからこそ、モデルは「自分をマネジメントする力」が求められるんです。
現場ごとに求められる対応力も重要です。明るく元気な雰囲気が必要な撮影もあれば、落ち着いた大人の雰囲気が求められる場所もあります。アパレルのカジュアルな撮影と、エステサロンの癒しをテーマにした撮影では、まったく違う表情や雰囲気を作る必要があります。
清潔感は、モデルとして絶対に欠かせない要素です。髪がボサボサだったり、爪が伸びていたり、服にシワがあったり。そういった細かい部分が、プロ意識の有無を表します。私は撮影前日に必ず、全身を鏡でチェックする習慣をつけています。
柔軟性も大切です。撮影は予定通りに進まないことも多いんです。天候不良で屋外撮影が延期になったり、衣装のサイズが合わなくて急遽変更になったり。そんなとき、「聞いてません」と不機嫌になるのではなく、「わかりました、どうすればいいですか?」と前向きに対応できることが、プロのモデルです。
習慣化すべきセルフマネジメント
撮影スケジュール管理は、モデルにとって生命線です。私はGoogleカレンダーを使って、すべての予定を一元管理しています。
カレンダーには、撮影日時と場所だけでなく、「前日にネイル確認」「2日前に美容院」「1週間前に衣装確認」といったタスクも入れています。撮影当日だけでなく、その前後の準備まで含めてスケジューリングすることで、慌てることがなくなりました。
最近では、Notionというアプリも使い始めています。撮影ごとにページを作って、必要な持ち物リスト、衣装の詳細、当日の集合場所と時間、スタッフの連絡先などをまとめています。情報が一箇所に集約されているので、移動中にスマホでサッと確認できて便利です。
モデルノートをつける習慣も、本当におすすめです。私は無印良品のB6サイズのノートを使っていて、撮影ごとに以下の内容を記録しています。
記録する内容:
日付と撮影場所
撮影内容とテーマ
持っていった持ち物(特に役立ったもの)
当日の気づきや反省点
スタッフから言われたアドバイス
次回に活かしたいこと
このノートを見返すと、自分の成長が実感できます。「前回は緊張で表情が硬かったけど、今回はリラックスできた」とか、「ヘアピンを多めに持っていったおかげで、アレンジ変更にも対応できた」とか。小さな積み重ねが、プロとしての自信につながっています。
自分のバッグを「仕事道具」としてアップデートしていく意識も大切です。私は3ヶ月に1度、バッグの中身を全部出して、見直しをしています。
使っていないものは取り出し、消耗品は補充し、新しく必要になったものは追加します。季節によっても必要なものが変わるので、夏と冬でバッグの中身を調整しています。夏は制汗剤や冷感シート、冬はハンドクリームやリップバームを増やすといった感じです。
モデルとしての経験を重ねるごとに、「これがあったら便利だな」というアイテムが見つかります。それを素直にバッグに追加していくことで、自分だけのオリジナル必需品リストができあがります。
バッグの重さも定期的にチェックしています。あれもこれもと詰め込みすぎると、移動だけで疲れてしまいます。本当に必要なものだけを厳選する目を養うことも、セルフマネジメントの一つです。
私はバッグの総重量を3kg以内に抑えるようにしています。これなら長時間持ち歩いても肩が痛くなりませんし、電車移動も苦になりません。軽いバッグで快適に移動できることは、撮影前のコンディションを整えることにもつながります。
準備の習慣化は、一朝一夕には身につきません。私も最初のころは、忘れ物をしたり、時間ギリギリになったり、失敗の連続でした。でも、そのたびに「次はこうしよう」と工夫を重ねてきました。
今では、撮影前日の夜にバッグを準備することが、私にとってのルーティンになっています。準備をしながら、明日の撮影をイメージして、必要なものを確認する。この時間が、心の準備にもなっているんです。
セルフマネジメントの習慣は、モデルとしてだけでなく、人としての成長にもつながります。時間管理、体調管理、コミュニケーション能力。これらはどんな仕事でも役立つスキルです。
まとめ
ここまで、私が実際に使っている必需品と、撮影現場でのリアルなエピソードをお伝えしてきました。最後に、もう一度大切なポイントをまとめます。
モデルの必需品は、「見た目を整えるもの」だけではありません。撮影の精度を支え、プロとしての信頼を築き、現場での対応力を高めるものです。メイクポーチの中のリップ1本、バッグの底のモバイルバッテリー1つが、撮影の成否を分けることもあります。
バッグの中身は、モデルの準備力とプロ意識を象徴しています。何を持っていくかは、「どんなモデルでありたいか」という姿勢の表れでもあるんです。常に万全の準備をして現場に臨むこと。それが、スタッフやカメラマンからの信頼につながります。
私がこの記事で紹介した持ち物リストは、私自身が10年間の経験の中で厳選してきたものです。でも、これが正解というわけではありません。人によって、撮影内容によって、必要なものは変わってきます。
大切なのは、自分にとって何が必要かを考え続けることです。撮影を重ねるたびに、「今日はこれがあってよかった」「次はこれを持っていこう」と、自分なりの必需品リストを育てていってください。
モデルを始めたばかりのころの私は、先輩モデルのバッグの中身が知りたくて仕方ありませんでした。でも、誰かの真似をするだけでは、本当に必要なものは見えてきません。自分の経験から学び、失敗から改善し、少しずつ自分のスタイルを作っていくことが大切です。
この記事を読んでくださったあなたが、「明日の撮影、これを持っていこう」と思えるアイテムが一つでも見つかったなら、私はとても嬉しいです。そして、撮影が終わったら、ぜひモデルノートに記録してみてください。「今日役立ったもの」「次回持っていきたいもの」を書き留めることで、あなただけの必需品リストが完成していきます。
バッグの中身は、あなたのモデル人生そのものです。丁寧に選んだアイテムたちが、撮影現場であなたを支えてくれます。準備をしっかりすることで生まれる余裕が、自然な笑顔や自信につながります。
モデルとして何を持っていくかは、技術や経験と同じくらい重要です。でも、一番大切なのは、「準備を大切にする心」です。その心があれば、必要なものは自然と見えてくるはずです。
最後に、私が撮影前にいつも心の中で唱えている言葉をお伝えします。
「準備は裏切らない。バッグの中身が、私を支えてくれる。」
あなたも、自分だけの必需品を揃えて、自信を持って撮影現場に向かってください。バッグの中身で、モデルとしての一歩を踏み出しましょう。
撮影現場で、あなたが輝けますように。そして、この記事が、あなたのモデルライフの小さな支えになれたら、本当に嬉しいです。


